うつ病患者さんの脳は、部分的に血流の悪い場所がある事がわかっています。この血流の悪い部分はどうしても機能も低下してしまっていると考えられます。この機能低下していると考えられる部分に磁場の発生しているコイルを当て、急激な磁場の変化を起こします。これは脳内のニューロンを興奮させて脳の機能の回復をはかる治療で、1日10分程度の治療になります。

似たような治療に電気ショック療法・電気けいれん療法というものがありますが、これは患者さんに電気ショックを与えて敢えて筋肉にけいれんをおこさせる事で病状の改善をはかる治療です。 ですが、この方法は、治療後に考えが混乱したり、頭痛がおこったり、数年の時間をあけてけいれんや物忘れを生じるという副作用がある事も知られています。最近は麻酔をかけて行うので、電気ショックをうける事に苦痛はありません。

この磁気刺激療法は電気ではなく磁気を局所的に当てる事で行われるので、電気けいれん療法よりも副作用の少ない事がわかっています。

磁気刺激療法

注目され始めている治療

磁気刺激療法は抗うつ剤の変わりにと期待されている療法です。抗うつ剤や心理療法が効かないうつ病の方に期待されています。

この療法は未だ研究段階ですので、日本ではまだこの療法を行っている病院が少なく、一部の大学病院などで研究として実施されている程度です。しかし、海外から日本まで注目の療法として研究が進んでおり、治療法が確立されつつあります。

入院しなくても外来でも治療が出来、患者さんに負担が少ないので、将来的に保険適用がなされ、この療法を取り入れる精神科が増えてくると期待されています。

この療法はうつ病だけでなく、脳梗塞や脳卒中の後遺症、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、などにも適用されています。